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五苓散

暑さと雨と気候の変化が目まぐるしく変わる季節が続きます。今日は漢方について自分なりに少し話したいと思います。外来診療していると「雨が降ったり、台風が来て気圧が下がると頭痛がします。」という方が沢山いらっしゃいます。この言葉を聞くとすぐに処方するのが、五苓散という漢方薬です。五苓散は水の巡りを改善する薬で水毒という体の水分バランスの異常を調整してくれます。蒼朮(そうじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)、沢瀉(たくしゃ)、猪苓(ちょれい)、桂皮(けいひ)の5つの成分からなる薬です。利水作用があり、口の渇き、浮腫み、尿量減少、頭痛、下痢、急性胃腸炎など様々な場面で使用します。他にも暑気あたり(熱中症)、二日酔い、慢性硬膜下血腫、浮腫みによる体重増加、膝関節水腫(変形性膝関節症などによる膝に水がたまった状態)、水頭症などでも効果が期待できます。メリットとして利尿剤と異なり、利水作用の為、水分が体内に少ない時には尿は出さず、多く溜まっているところから正常なところへ水を移動させてくれると考えます。このため、暑気あたりのような水分が少ない人でも使用することが可能です。他に起立性調節障害の男性に苓桂朮甘湯と一緒に内服し、自律神経の調整をしてくれる作用もあります。話が長くなりましたので詳しいことは外来で、ではでは👋
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